ガザ停戦を巡りイスラエルが新提案 ハマス側は否定的な見解
(VOVWORLD) - 複数の関係者によりますと、仲介者は現在、ハマスからの正式な回答を待っているということです。
イスラエルによる空爆で破壊されたガザ地区の建物(写真:THX/TTXVN) |
パレスチナ自治区ガザにおける武力衝突の停戦協議を仲介しているエジプトとカタールはこのほど、イスラム組織ハマスに対し、イスラエル側の新たな提案を提示しました。エジプト国営テレビ局アル・カヘラが14日に伝えました。一方、ハマスの幹部は、提案には合意できない要素が含まれているとして、否定的な見解を示しています。
複数の関係者によりますと、仲介者は現在、ハマスからの正式な回答を待っているということです。
ハマスは声明を出し、提案の内容を精査しており、「できるだけ早期に」回答する意向を示しました。そのうえで、停戦合意は武力衝突の終結とイスラエル軍の完全撤退を実現するものでなければならないとの立場を繰り返しました。
ハマス幹部のサミ・アブ・ズフリ氏は、新たな提案には少なくとも2つの受け入れ難い項目があり、合意には至らないとの考えを示しました。
アブ・ズフリ氏はロイター通信の取材に対し、「イスラエルによる今回の提案では、敵対的な行動を完全に停止するというハマスの要求が反映されていない」と述べました。また、今後の交渉段階でイスラエル側がハマスに武装解除を求めている点についても、「同意できない」と強調しました。
さらに、「武器の引き渡しは絶対に越えてはならない一線であり、議論の対象にすらならない」と断言しました。
一方、エジプト情報機関のトップはアル・カヘラの取材に対し、「ハマスは時間の重要性をよく理解しており、イスラエルの提案には速やかに回答するだろう」と述べました。
パレスチナとエジプトの関係者によりますと、同日カイロで行われた停戦枠組みの再構築とイスラエル人の人質解放を巡る協議は、具体的な打開策が見えないまま終了したということです。
アブ・ズフリ氏はまた、「武力衝突の終結とイスラエル軍の撤退を条件に、人質を一括して引き渡す用意がある」とも述べました。(ロイター)